子どもの矯正と予防矯正
子供の不正咬合の原因
5~6際頃になると、子供の不正咬合のおよその診断が出来るようになります。代表的な不正咬合としては「1:乱杭歯・ガタガタ歯・開咬」「2:出っ歯・すきっ歯」「3:受け口・反対咬合」があります。
このように不正咬合は3種類に分けることが出来ますが、それぞれに特徴があるということがわかります。
3種類の不正咬合の特徴
- 乱杭歯・ガタガタ歯・開咬…上下の顎が小さい
- 出っ歯・すきっ歯…下顎が小さい(上顎が大きい)
- 受け口・反対咬合…上顎が小さい(下顎が大きい)
実は、歯並びが悪くなってしまう不正咬合は「顎の成長不足」が主な原因だったのです。
歯並びと顎の関係性について
不正咬合は顎の成長不足で起こる…つまり、上下の顎をしっかり成長させることが出来ればほとんどの不正咬合は防げるということがわかりました。
しかし、顎の形や成長は「遺伝」で決まっているものじゃないのかと疑問に思われる方もいらっしゃるかもしれません。骨格の形は大きさは確かに、遺伝によるものがある程度存在すると言われています。しかし、実際に起こっている不正咬合の多くは遺伝や骨格性ではないとされているのです。
また、もう一つわかっていることがあります。それは、上顎が大きく成長すると下顎もそれにつられて大きく成長しやすくなるということです。
上顎さえ大きく成長すれば、上下の顎が正常に成長していき、それによって歯並びも整いやすくなります。
上顎を成長させるもの
それでは、上顎の成長には一体どんな秘密があるのでしょうか。何が上顎を成長させているのか、それは「舌」による「歯の押し出し」です。舌が歯の裏側から歯を押し出すことによって、上顎の成長を促していたのです。
実は、歯並びというのは「舌の形」そのものです。
普通、何かを飲み込むときには舌と口蓋の間に食べ物を挟み、舌を口蓋に押し付けるようにしながら喉の奥へと食べ物を送り込み、飲み込みます。この時にかかる力によって歯並びは広がっていきますが、これが上顎の成長です。
生まれたばかりの赤ちゃんは、何もわからない状態でも本能的にお母さんのおっぱいを飲みます。
この時、赤ちゃんはおっぱいを吸っているのではなく、舌と口蓋でおっぱいを挟み、「絞るようにして」飲んでいるのです。吸うのではなく、絞ることで初めて出てくる…おっぱいというのはそんな構造になっています。
舌と口蓋で乳首を挟んで絞りながら母乳を飲む度に上顎が押し付けられ、それによって拡大し成長していきます。また、それと同時に舌を口蓋に押し付けて飲み込む、正しい嚥下を覚えていきます。
哺乳瓶は顎の成長を妨げてしまう!?
おっぱいではなく哺乳瓶で育った赤ちゃんは、上顎の成長が阻害されてしまうということがわかっています。
なぜなら、哺乳瓶の場合、絞らなくても吸い込むだけミルクが出てくるためです。舌と口蓋で絞らず、唇と頬の筋肉の力吸い込むような方法でもミルクを飲めてしまうのです。
このような状況では、飲み込むときの唇と頬による圧迫で上顎の成長だけでなく、下顎の成長まで抑制されてしまいます。この0歳のときに習得した飲み込み方のクセは成長してからも続きます。そして、小学生くらいの年になって初めて、顎の成長不足が引き起こした歯並びの悪さに気づくのです。
歯並びが悪くなってしまったと思い、ここで何らかの方法で歯並びを整えたとしましょう。
歯並びを整えたとしても、正しい嚥下の仕方を覚えていないと、歯並びの後戻りが起こったり隙間が空いてしまったりして、また歯並びが乱れてしまうのです。
今まで行われてきたような抜歯を伴う矯正治療にはこのような欠点があり、問題を引き起こしてしまうメカニズムでもあります。
無理に歯並びを整えたとしても、歯というのは自分の居場所にまた戻っていってしまうのです。
舌で飲み込むことと、唇や頬で飲み込むことにはこのような大きな違いがあるのです。
鼻呼吸・正常な歯並びに矯正することが可能です
歯並びに問題がありそうな小学生のお子さんも、今ならまだ間に合います!
小学生くらいの年ならば、嚥下の仕方を診断し、今後起こる可能性がある不正咬合を予測し、練習して舌飲み込みを出来るようにし、成長を促してあげることで数年で鼻呼吸や正常な歯並びに誘導してあげることが出来ます。
そして鼻呼吸・正常な歯並びに促すために用いるのが「MFT(Myo Functional Therapy/口腔筋機能療法)」と、マウスピース型矯正装置である「マイオブレイス」「マルチファミリー」「プレオルソ」「T4K」などです。
マウスピースと舌の体操で歯並びを美しく!
MFT(Myo Functional Therapy/口腔筋機能療法)とは、舌の体操です。まずは正しい舌飲み込み、そして鼻呼吸のやり方を習得します。そして更に、成長が不足している顎をマウスピースを使い選択的に成長を促してあげることで顎の成長が促され、自然と歯並びが整っていきます。マウスピースはご自宅にいる時にはめておくだけです。
この全く新しい小児矯正装置「マイオブレイス」は現在世界中で行われ始めており、従来の矯正治療とは以下のような根本的な違いがあります。
マイオブレイスと今までの矯正治療の違い
- 歯を抜かない
- 端を削ったり、麻酔注射をしたりしない
- 基本的にワイヤーを使わない
- 使用は自宅にいる時のみで、学校に持っていく必要がない
- 理論的に後戻りが起こらない
- 従来の方法に比べ、比較にならないほど治療費が安く済む
- 13歳くらいと、非常に早く治療完了する
などです。子供の3種類の不正咬合についてもご紹介しましたが、マイオブレイスなどのマウスピース型矯正装置には不正咬合の種類に応じたマウスピースがあります。
お子さんの顎の状態に適したマウスピースによって顎の成長が促されることが期待され、目標通りに成長すれば自然に歯並びは綺麗に整い、後戻りすることもありません。
1.乱杭歯・ガタガタ歯・開咬
特徴 | 上下の顎が小さい |
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マウスピース | 上下の顎の成長を促すマウスピースを装着 |
2.出っ歯・すきっ歯
特徴 | 下顎が小さい(上顎が大きい) |
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マウスピース | 下顎の成長を促した後、上顎の成長を抑制させるマウスピースを装着 |
3.受け口・反対咬合
特徴 | 上顎が小さい(下顎が大きい) |
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マウスピース | 上顎の成長を促した後、下顎の成長を抑制させるマウスピースを装着 |
矯正治療を行ったわけでもないのに最初から歯並びが綺麗な方もいらっしゃいますよね。この矯正治療法はほんの少し不正咬合になりかけているようなお子さんの歯並びを、自然に綺麗な歯並びになった方のように誘導してあげるというものです。 成長してしまったものは成長前の状態に戻ることはありませんが、それと同じで、成長して綺麗に並んだ歯並びは成長する前の状態に戻ることはありません。
マイオブレイス矯正
歯並びを乱す原因から治す
マイオブレイス矯正とは、歯並びを悪くしてしまって原因を取り除くという矯正治療です。
正しい舌の位置や呼吸の仕方、筋肉の正しい使い方を身につけます。
歯並びを乱している原因を取り除くため、矯正治療が終わった後も後戻りすることがなく、筋肉が変わるためお顔立ちも変化します。鼻呼吸が身に付けば、身体も強く健康的になっていきます。
マイオブレイス矯正をおすすめする理由
従来のようなブラケットを使った矯正治療では、歯を抜いて、後方に中顔面を引っ込めていました。これではお顔立ちを悪くしてしまいますし、舌が気道に落ちるため鼻呼吸も出来なくなってしまいます。
マイオブレイス矯正は成長・発育途中の子供たちの頭蓋骨顔面を正しく成長させることを目的としています。
ぽかんと口が開き舌が下に落ちてしまっていると上顎は下方向に成長していってしまいます。しかし、舌が上顎の口蓋についていれば上顎は前方向に成長していくのです。
マイオブレイス矯正を行うことで、子供たちの中顔面は前方向に発育していきます。前方向にほんの少し発育するだけでも、顎、頭蓋、お顔など沢山の骨に変化を与えるため、健康的なお顔立ちとなるのです。
また、お顔立ちの変化だけでなく、本来行うべき鼻呼吸に促すことも出来ます。
Myobrace矯正はメリットがこんなにたくさん
メリット
- 歯並びが悪くなる原因から改善
- 正しい顎の発達を促す
- 舌の位置が正しくなる
- 間違った飲み込みかたを改善
- 鼻呼吸ができるようになる
- 装置装着時の違和感が少ない
- 装置が目立たない
- 装置装着は寝ている間と昼1~2時間のみ
- 特にここがすごい!ブラケットと比較してお値打ち
子どものインビザライン
いつから治療出来る?
インビザラインによる矯正治療は、第2大臼歯(12歳臼歯)が生え揃う小学校高学年~中学生くらいから治療開始できます。
当院では、小学校高学年~中学生の患者様には「インビザライン・ティーン」による矯正治療をおすすめしております。なぜなら、小学校高学年~中学生の時期から矯正治療を開始すると多くのメリットがあるからです。
- マウスピースは透明で目立たないため、周囲の目を気にすることなく矯正出来る
- ワイヤーやブラケットによる矯正を比べると、楽器やスポーツなど趣味に与える影響が少ない
- 噛み合わせがよくなることで、口腔環境や全身の健康が整う
- コンピューターシミュレーションを活用するため、歯は生えてくる途中の歯並びにも対応
- インビザラインティーンにはマウスピースの紛失保証システムがある
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インビザライン費用(税込み)
マウスピース矯正 198,000円~990,000円(税込み) 検査料 33,000円 調整料 無料
(詳しくは料金表ページをご覧ください)