歯の移動
今回は、「歯の移動」についてのお話をさせていただきます。
そもそも、歯が移動するとはどういう現象であるか?
歯が移動するという現象は、実は、「骨の細胞の働き」によって実現しています。
歯を移動させるような押す力が加わった時、歯が刺さっている「骨」の細胞に変化が起こります。
押される側の骨の部分に「骨を食べる細胞」が出現してきます。そして、骨をどんどん食べて、
骨を溶かしていきます。それによって出来たスペースに歯が移動していくわけです。
歯の移動によって「すき間」が出来てしまう側の骨にも変化が起こります。
それは、出来たすき間を埋めようとする「骨を作る細胞」が出現してきます。そして、骨をどんどん作る
事によって、すき間を埋めていきます。
「歯の移動」とは、骨を食べる細胞と、骨を作る細胞の連携によって実現しています。
それぞれの細胞は圧力を感じ取って、骨を食べる、骨を作る働きを始めます。
圧力が弱すぎてはあまり骨を食べたり作ったりしません。
逆に、圧力が強すぎると細胞は死んでしまい、骨を食べたり作ったり出来なくなります。
骨の細胞が死んでしまうと、骨はただのカルシウムの固まりになってしまい、歯はうんともすんとも動きません。それどころか、歯の周りの骨が炎症を起こしてしまい、「歯が痛い!」という状況になってしまいます。
骨の細胞がいい働きをする「最適な圧力」というものがあることが、研究によってわかっています。
「最適な圧力」で歯を押すと、骨の細胞が「最高の働き」をして、「最高の速度」で歯が移動します。
そしてその時、骨の細胞は無理なく活動するので、骨の炎症などは起こらず、したがって
「歯の痛み」などもほとんど起こしません。生理的に正常な細胞の活動であるからです。
骨の細胞が「最高の働き」をして「最高の速度」で歯が移動する速度も、研究によってわかっています。
「1か月に、1mmの歯の移動」です。
「1週間に、0.25mmの歯の移動」です。
この速度で移動するような最適な「圧力」を歯にかければ、歯は一番無理なく、最速の速度で移動します。
実は、「インビザライン・マウスピース」での歯の移動は、この原理に基づいて設計されています。
「1週間に、0.25mmの歯の移動」を実現するように、マウスピースを設計することで、最も細胞がよく働き、
最も効率よく、最も歯や骨に優しく、最も痛くなく歯が移動していくのを実現するように、コンピューターによって設計されています。
これを考えると、従来のワイヤー矯正などで、細胞が最も効率よく働き、「1週間に、0.25mmの歯の移動」「1か月に、1mmの歯の移動」を正確に実現することが、いかに難しいかをご理解いただけるかと思います。
ワイヤー矯正での、最適化された状態での歯の移動はほぼ無理なので、歯の矯正は「痛い!」というイメージが定着してしまったのかも知れません。
ワイヤー矯正では、歯医者さんの「経験と勘」による、「ワイヤーの曲げ」と「ゴムなどによる引っ張り」で「大体これくらいが最適な圧力に近いだろう」感じでしか、歯に圧力をかけることが出来ませんでした。
しかも調整はせいぜい「1か月に1回」位で、しかも歯科医院に通わないとダメで、場合によっては1回5000円とか費用も時間もかかったりすることが多かったと思います。
インビザラインでの矯正の場合は、歯科医院に通う必要がなく、調整料も不要で、1週間に1回マウスピースを自分で交換するだけで、最も最適化された圧力で、最も歯や骨に負担をかけず、最も速く、しかも清潔に、歯を移動することが可能になりました。
「1週間に、0.25mmの歯の移動」
コンピューターを活用しないと出来ない、体の「細胞に優しい」歯の移動。
この夢のような歯の移動によるインビザライン・マウスピース矯正は、全世界ですでに800万人以上の「笑顔」を提供し続けています!